Seagateの最新製品「FireCuda 540 SSD」は、Gen5規格に対応した高性能SSDです。
FireCuda 540 SSDの魅力
- 高い耐久性
- 快適な読み書き速度
- 最大10Gb/sの速度
- DirectStorageに対応
個人的に耐久性で選ぶなら、SeagateのM.2SSDはかなり優秀。
この記事では、FireCuda 540 SSDの特徴、性能、そしてゲームプレイに与える影響について、分かりやすく解説していきます。
Seagate FireCuda 540 SSD
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提供:Seagate様
FireCuda 540 SSDのスペックと特徴
まずは、FireCuda 540のスペックと特徴からお伝えします。
FireCuda 540 SSDのスペック
項目 | FireCuda 540 SSD 2TB |
インターフェイス | PCIe Gen5 ×4、NVMe 2.0 |
読取り | 10,000MB/秒 |
書込み | 10,000MB/秒 |
TBW(最大) | 2,000TB |
MTBF(平均故障間隔) | 180万時間 |
容量 | 2TB、1TB |
保証 | 5年 |
データ復旧サービス「Rescue」 | 付帯 |
価格 | 53,480円(23年7月24日時点) |
FireCuda 540 SSDは、NVMe技術を採用したM.2SSDです。
容量は1TBと2TBの2種類。
耐久性の高さは比較しても圧倒的
容量に合わせてTBWは下がりますが、他メーカー同じ2TBの製品と比較しても耐久性の高さTBW2000TBは抜群。
FireCuda 540 SSD | 2000TB |
crucial T700 CT2000T700SSD5JP | 1200TB |
ADATA LEGEND 970 SLEG-970-2000GCI | 1400TB |
転送速度のデータ最速は、crucial T700 で最大12,400MB/秒でした。
Gen5で読み書き速度が高速化
FireCuda 540 SSDは、Gen5に対応で圧倒的な読み込み速度なのも特徴。
ゲーム起動・ロード時間や大容量ファイルの読み込み速度の時間が大幅に削減されるのが大きなメリットです。
DirectStorageに対応
DirectStorageは、Windows 11向けに開発されたゲーム向けの技術のことです。
従来のストレージシステムでは、ゲームのデータを読み込む際にCPUが中間処理を行っていましたが、DirectStorageではストレージとGPUが直接データをやり取りすることができるため、処理速度が向上するという仕組みになっています。
Seagate FireCuda 540 SSD
FireCuda 540 SSDの外観
パッケージは、紙の箱に入っています。
同梱物は、説明書類とシール。データ復旧サービス「Rescue」の紙。そして本体です。
FireCuda 540 SSDの2TBモデルは、両面にチップが搭載されている製品でした。
Seagate FireCuda 540 SSD
検証に利用したPCスペック
AMDマザーボードの構成です。
AMD Ryzen 5 7600X
ゲームにもおすすめのCPUと言われている製品。
価格を抑えながら、DDR5メモリ・Gen5SSDに対応させたい人におすすめです。
ただし、クーラーは付いてないので、AM5対応のCPUクーラーは揃える必要があります。
MSI マザーボードMAG X670E TOMAHAWK WIFI
全体がブラックカラーでLED装飾も無いマザーボードです。LEDで光らせたくない人にピッタリだと思います。
ゲーミングモデルなので、電源周りもしっかりしていて14+2+1フェーズ 80A SPS対応。
Gen5 SSDにもちろん対応していますし、M.2スロットが4つ搭載されているのも特徴です。リアI/Oパネルは、WiFiアンテナを直接取り付けて使えるタイプ。
ただ、CPU電源に8ピン2つ必要だった点は注意。低W数の電源だと1つしか8ピンがついてない場合があります。
ADATA PC5-38400 (DDR5-4800)
定格4800で駆動するDDR5メモリ。16GB×2の32GBを利用しています。
比較的安くなってきましたが、その中でも安さが魅力だったので、ADATAの製品にしました。
Seagate FireCuda 540 SSD
FireCuda 540 SSDのベンチマーク結果
Gen4のM.2SSDのデータと比較しながら見ていきましょう。
CrystalDiscMarkで転送速度を検証
転送容量 | FireCuda 540(Gen5) | FireCuda 530(Gen4) |
64MB | ||
1GB | ||
4GB | ||
16GB | ||
32GB |
※検証結果は2TBの製品のものです
Gen4と比較すると、読み書き、どちらもかなり性能が上がっています。
3DMarkのストレージベンチマーク結果
各ゲームの読込や、録画。
SSDの性能を数値化してくれるベンチマークです。
転送速度のスペックが約半分ほどのFireCuda 520のスコアと比較すると、だいたい倍くらい性能があるのが分かります。
Seagate FireCuda 540 SSD
ゲームのロード時間を比較
ロードが多いゲーム「FF14・MonsterHunterWorld・原神」で検証してみました。
※注意:製品の性能は実際の使用状況によって異なる場合があります。
FF14のロード時間の差
FF14は、ロードタイミングも多く発生するゲームです。
種類 | FireCuda 540 Gen5 | FireCuda 530 Gen4 |
キャラクター選択画面から画面表示 | 5.46秒 | 7.30秒 |
テレポ移動時のロード時間 | 2.40秒 | 2.53秒 |
MonsterHunterWorldのロード時間の差
種類 | FireCuda 540 Gen5 | FireCuda 530 Gen4 |
出発~到着までのタイム | 4.36秒 | 4.93秒 |
帰還までのタイム | 1.76秒 | 2.93秒 |
クエスト出発時の画面暗転から明るくなるまで。クエスト離脱時のセーブ・拠点へ戻るまで。の2つを計測。
出発はほぼ差が無いですが、帰還時のロードは少し早い。
原神のロード時間の差
初期画面が読み込まれるまでの時間、移動時の読込速度を計測。
項目 | FireCuda 540 | FireCuda 530 |
ゲーム画面が表示されるまで | 12.13秒 | 14.13秒 |
MAPテレポ移動時 | 2.40秒 | 2.50秒 |
原神は、最初の長いロードで結構差が開きます。
Seagate FireCuda 540 SSD
転送速度の安定性と温度
安定性と転送時の温度もチェックしてみました。
安定した速度で転送できるか
多数ファイルを移動させた場合の転送速度がどの程度維持できるのかチェックしています。
4Kの動画ファイルを複数移動。50GBほどのデータで一気に移動させた場合、かかる時間は20秒ほどです。 | |
転送開始直後は最大2.37GB/sで転送。 | |
転送開始して10秒ほどすると、一度500MB/sほどに落ちますが、最後は1GB/sで安定していました。 |
動画編集で大きいデータを扱うことも多いので、嬉しいポイント
温度変化
何も転送していない時の温度が43℃。
上記のファイル転送時の最大温度が49℃でした。
ベンチマークを回したときの温度は、通常が40℃でしたが、後半になると最大75℃まで上がりました。
マザーボードのヒートシンクがしっかり冷やしてくれてそうです。
Seagate FireCuda 540 SSD
Gen5対応M.2が使用できるマザーボード
Gen5を使ってみたいと思う人は、下記の表を参考にしてパーツを揃えてみてください。
AMDマザーボードの場合
Ryzen7000番台のCPUを搭載するマザーボードが必要。
チップセットの種類 | 対応状況 |
X670E | 対応 |
X670 | 対応 |
B650E | 対応 |
B650 | 一部対応 |
A620 | 非対応 |
今回テストで利用した下記の製品は、確実に使える組み合わせです。
Intelマザーボード
LGA1700ソケットの「Z790」を中心に、一部メーカーのみ「Z690」でも使用できる状況です。
ただし、Z790でもGen5が使えるマザーボードと使えないマザーボードがあるので注意が必要。
Gen5対応のM.2を使いたい場合、CPU・マザーボード・メモリを揃えないといけない人が多いかもしれないですね。
Seagate FireCuda 540 SSD
まとめ
Seagate FireCuda 540 SSDは、高い耐久性、速い読み込み速度などゲーマーにとって嬉しい特徴を持っています。
- 耐久性は他と比較してもかなり優秀
- 確実にゲームのロード時間が短縮される
- 現状Gen5 M.2SSD対応環境はまだ金額が高い
- 対応マザーボードが分かりにくい
- Directstorage対応ゲームが少ない
Directstorageについては、今後対応ゲームが増えることに期待です。
転送速度が速くなることは検証して間違いないので、現時点でさらに転送速度やロード時間の快適さを求める人は検討してみる価値があると思います。
Seagate FireCuda 540 SSD