990gクラスで持ち歩けて、仕事も爆速で、しかもゲームまで動くノート。そんな都合のいい話、普通は疑いますよね。私も疑いました。しかもお値段、なんと499,800円(税込)。ドスパラなら同じ金額でバケモノみたいなゲーミングPCが組めますからね。
正直、最初は高すぎでしょと思ってたんです。でも、実際に借りて1週間ガッツリ使い倒した結果、レビュー機じゃなければまじでこのまま使い続けたいと思ってしまいました。
この記事では、実際にFF14やAPEXを電源なしで動かして、このASUS ExpertBook Ultra B9406CAA-TH1027Xが50万を出す価値がある人なのか、無駄になる人なのかを本音でジャッジします。
先に結論だけ書いておきます。
持ち運べるデスクトップというのが正直な感想で、外で高性能を求める人には価格を超える価値があります。FF14は電源なしでも快適にプレイできて、APEXは電源なしのフルHD低設定で約140fps。64GBはローカルAIでマジで活きました。逆に、コスパ目的や持ち歩かない人には正直おすすめしにくいです。モデル選びは最後にまとめています。
据え置きでガチのゲーミングPCが欲しいなら、そもそもこっちの記事を見てください。
この記事はあくまで、外で使えてゲームも動くという別軸の話です。
ASUS様にパソコンをお借りし、記事を執筆しています
そもそもコレ、何者?

ASUS ExpertBook Ultraは、ASUSの法人向けフラッグシップノートです。会社の偉い人が使う高級ビジネスノート枠ですが、個人でもASUS Storeで普通に買えます。発売は2026年6月17日。
今回借りたのは、その中で一番高い最上位機B9406CAA-TH1027Xです。




| 項目 | B9406CAA-TH1027X |
|---|---|
| CPU | Core Ultra X7 358H(16コア・最大50W) |
| GPU | Intel Arc B390(内蔵・Xe3) |
| メモリ | 64GB(LPDDR5X-8533) |
| ストレージ | 1TB(PCIe 5.0) |
| 画面 | 14型 タンデムOLED(2,880×1,800・120Hz・タッチ対応・最大1,400nit) |
| バッテリー | 70Wh(公称最長26時間) |
| 重量 | 約1.1kg(実測〔1127g〕) |
| 価格 | 499,800円(税込) |
注目は、内蔵GPUなのにIntel Arc B390を積んでいること。
これがビジネスノートなのにゲーム動くんじゃね、の正体です。検証していきます。
50万のビジネスノートで、FF14は動くのか?

結論から言うと、電源なしでも普通に動きました。これが一番びっくりしたところです。
まず公式ベンチを、電源ありと電源なしの両方で回しました。
電源あり(標準品質・ノートPC)の結果です。
| 解像度 | 評価 |
|---|---|
| 2,880×1,800 | 快適 |
| フルHD | とても快適 |
続いて電源なし、バッテリー駆動(標準品質・ノートPC)の結果です。
| 解像度 | 評価 |
|---|---|
| 2,880×1,800 | やや快適 |
| フルHD | とても快適 |
ここ、声を大にして言いたいところです。電源を抜いてもちゃんと動きます。
普通のゲーミングノートって、電源を抜くと性能がガクッと落ちてカクカクになるんです。でもコレは違いました。実際に電源なしでFF14をプレイしましたが、普通に遊べます。
他の重いゲームも、すべて電源なしのバッテリー駆動で検証しました。

APEX Legendsが意外といけました。不要な設定をだいたいOFFにした状態のフルHDで、ゲーム内fps計測でほぼ140fps。戦闘や爆発の多い重いシーンでも100fpsを下回りませんでした。バッテリー駆動でこれは正直すごいです。測定条件はフルHD、大半の設定をLowかOFF、バッテリー駆動です。設定を上げれば数値は変わります。

サイバーパンク2077は超重量級です。レイトレ低で平均30fps、レイトレ有でも平均35fps程度でした。設定を低まで落とせば、電源ありで平均60近くまでいきそうです。さすがに最重量級はキツいですが、遊べないことはないレベルです。
ゲームの結論としては、できないことがほぼ無い。持ち運べるデスクトップかよ、が1週間触った素直な感想です。
もっと重いゲームをガチでやりたいなら、素直に据え置きゲーミングPCが正解です。
ベンチスコアは何ができるのか翻訳します
数字だけ見せても分からないと思うので、実務やゲームでどれくらいのレベルなのか、私の言葉で翻訳します。
CPU性能のCinebench 2026は、マルチコア3,508、シングルコア403でした。最新世代の高性能モバイルCPU上位クラスです。4K動画の書き出し、RAW大量現像、重いExcel処理も待たされてイライラしないレベル。薄型ノートでこれは普通じゃないです。

GPU性能の3DMarkは、Fire Strike 14,721、Time Spy 7537でした。内蔵GPUとしては異次元です。FF14、APEX、原神、ヴァロラント級は快適で、サイバーパンク級だけ設定を落とす、というライン。実際のゲーム結果とも一致します。

ストレージのCrystalDiskMarkは、読み込み11,256MB/s、書き込み10,111MB/sでした。PCIe 5.0接続で爆速です。大容量の動画ファイルのコピーも一瞬で終わります。

ここまでパーツごとのベンチを見てきましたが、パソコン全体としての総合力も測りました。実務性能を総合的に評価するPCMark 10のスコアは8,828。内訳は、アプリ起動やWeb閲覧などの基本性能が9,957、表計算や文書作成といった仕事の性能が14,323、写真や動画編集などのクリエイティブ性能が13,090でした。
このタンデムOLED、綺麗すぎる

先に言っておきます。この画面、ズルいです。

初めて点けたとき、私も妻も思わずめっちゃ綺麗やんと声が出ました。とにかく発色が違う。なんでこんなに色が違うんだという印象です。特に黒がめちゃくちゃ綺麗で、有機ELらしい締まった深い黒が出るので、ゲーム映像はもちろん、映画や写真も段違いに映えます。

最大1,400nit(HDR時)と明るく、しかもノングレアなので外でも見やすい。おまけにタッチ操作にも対応しています。仕事の画面としてもエンタメの画面としても文句なしでした。
外で使う人向けの機能が地味に効く

これ、地味に感動したポイントです。使っていて、人が覗き込むと画面が暗くなったり、離席すると画面が暗くなって戻ると明るくなる、という挙動がありました。カフェや新幹線で後ろから見られてないかなが気になる人には嬉しい機能です。
機能の設定はシステムの電源とバッテリーの中に隠れてます。
わたしが普段使っているWindows11搭載のノートPCには、この項目が存在しないんですよね。
メモリ64GBはローカルAIでマジで活きた

ビジネスノートで64GBなんていらんやろ。正直、私も最初そう思ってました。普通の仕事はもちろん、動画編集でもそこまで要らないですからね。
でも、ローカルLLM、つまり自分のPC内だけで動くAIを動かしたら、話が変わりました。
LM Studioというアプリで、サイズ違いの3モデルを動かして、メモリ使用量を実測しました。
| モデル | サイズ | 動作 | メモリ使用量 |
|---|---|---|---|
| Llama 3.1 8B (Q4_K_M) | 約5GB | 超軽い | 10〜20GB |
| Qwen2.5 32B (Q4_K_M) | 約20GB | サクサク | 30〜40GB |
| Llama 3.3 70B (Q4_K_M) | 約40GB | 少し遅いが動く | 約62GB |
ここが答えです。最上位クラスの70Bモデルが、約62GBを使って動きました。これは32GBメモリでは絶対に不可能な芸当です。まさに64GBの本領発揮でした。ちなみにGPUのArc B390は使用率50%も行っておらず、余裕たっぷりでした。
64GBとローカルAIが刺さるのはこんな人です。社外秘データを外部AIに入れられない人は、ローカルなら情報が外に出ないので安全に使えます。大量のテキストを処理してAPI料金を抑えたい人、資料の要約や質問応答をしたい人、社内のローカルネットワークにAIを組み込みたい人にも向いています。ネット接続なしでAIが使えるので、飛行機や出張先でも動くのが地味に強いです。もちろん、普通に動画編集の余裕が欲しい人にもアリです。
耐久性と冷却は化け物レベルでした

耐久性は化け物級です。MIL規格準拠で、専用のスリーブケースまで付いてきます。毎日ガシガシ持ち歩く前提の作り込みで安心感があります。
冷却も驚きました。サーモカメラで実測したところ、Cinebenchで高負荷をかけている最中でも、一部が40度くらいで、あとは30度台。しかもこれ、室温30度近い環境での結果です。膝の上に置いても不快じゃないし、ファンもうるさくありません。
正直、ここは惜しいと感じた点
ベタ褒めだけだと信用できないですよね。1週間使って気になった点も正直に書きます。

キーボードのレイアウトが個人的に惜しかったです。よく使う無変換と変換キーが細くて、無変換を押したつもりが横のAltキーを押してしまって、入力が消えるというミスが何度もありました。慣れの問題かもしれませんが、日本語をよく打つ人は最初戸惑うかもしれません。





そして正直、これ以外にダメというポイントがほぼ無いんです。
手のひらサイズのアダプター、本体を入れて1.5㎏もない軽さ、耐久性もかなり強くできてる。強いて言えば価格ですが、これは後で書く刺さる人にとっては必要経費だと感じました。
バッテリーを自分の使い方で実測してみた

カタログの最長26時間というのは、正直あまり信じてません。なので、自分の普段の使い方で実測しました。
まず、Amazon Primeで動画を1時間見続けたところ、バッテリーは約10%減りました。単純計算すると、動画を見続けても約10時間は持つ計算です。動画視聴はそこそこ電力を食う使い方なので、これで10時間なら十分すぎます。
さらに驚いたのがアイドル時の持ちです。何もしていない状態だと、40分経って1%減るかどうかというレベルでした。ちょっと席を立ったり、資料を開いたまま考え事をしたりする時間では、ほとんどバッテリーが減りません。
参考までに、PCMark 10バッテリーテストでは19時間以上の結果も出ていて、Panther Lake世代の省電力性はかなり優秀です。私の実測感覚とも一致していて、丸一日の外出なら充電器なしで乗り切れる水準だと思います。
50万、出す価値ある?ない?
はっきり言います。これはコスパ機ではありません。同じ50万でドスパラのバケモノPCが組めるのは、私が普段さんざん記事にしている通りです。だからこそ、正直に線を引きます。
買わないほうがいい人

- ゲーム性能だけが目的の人は、純粋なゲーム性能なら同額のデスクトップに敵いません。ゲーミングPC記事を見てください。
- 家や会社の固定席メインで持ち歩かない人も、軽さやバッテリー、タフさという最大の武器が死ぬので、もっと安いPCで十分です。
- そしてコスパを最優先する人。これは体験に金を払うPCなので、数字の割安感を求める人には向きません。
50万払う価値がある人

- 外に出ることが多い仕事の人には、これが最適解だと思います。
- 持ち運びに強く、耐久性は化け物、1kgちょっとの軽さ、長いバッテリー。
- 外でデスクトップ並みの性能が欲しい人に、これ以上ない選択肢です。
- 動画編集も余裕、ローカルAIも動く、出先でゲームもできる、あらゆることができる1台です。
判断に迷ったら、この4つを自分に聞いてみてください。毎日どれくらいPCを使うか、持ち歩く頻度、外の電源なしで使うか、外で高性能や綺麗な画面が要るか。これが高い人ほど後悔しません。5年使えば1日あたり約274円です。
モデル選び、結局どれ買えばいい?

- 軽さ最優先で仕事メインなら、ジェットフォグのCore Ultra 5、299,800円、約990gです。
- 軽さと性能のバランス型なら、ジェットフォグのCore Ultra 7と1TB、399,800円、約990g。
- ゲームもAIも画質も妥協したくない欲張りなら、今回のモーングレーX7、449,800円からです。
Arc B390とタンデムOLEDはこのカラーだけの搭載になります。
仕事もゲームもAIも外で全部やりたいなら、今回の最上位機が最強です。
まとめ
疑ってかかったんですが、脱帽しました。軽くて、タフで、画面は綺麗すぎて、電源なしでFF14もAPEXも動いて、ローカルAIまで走る。持ち運べるデスクトップという表現が一番しっくりきます。50万は高い。でも、外で一切妥協したくない人には確実に価値がある1台でした。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
価格や在庫、スペックは記事執筆時点、2026年7月の情報です。

