デスク周りのオーディオ環境を本格化したいけれど、「大きなスピーカーは置きたくない」「複雑な配線は避けたい」と悩んでいませんか?
今回ご紹介するEdifier M60は、その悩みを一掃するコンパクトなのにハイレゾ対応、しかも高出力を実現した画期的なPCスピーカーです。
オーディオビジュアルアワードの権威である「VGP2025」で金賞とコスパ大賞をダブル受賞という快挙を達成しており、その実力は折り紙付き。
約2万円という手頃な価格帯でありながら、内蔵DACによりUSB-C一本でロスレスのハイレゾ音源(24bit/96kHz)に対応します。
この記事では、Edifier M60を実際に使用したリアルな声や、競合製品との比較を通して、その驚くべき実力と、購入前に知っておくべき正直な欠点までを徹底的に検証します。
この記事で分かること
- Edifier M60のVGP金賞獲得を裏付ける基本スペックと高音質技術
- 「低音がこもる」といった実際の欠点と、それを改善する対処法
- Creative Pebble ProやEdifier MR4といった人気競合製品との明確な優位性
- M60が最適な人(向いている人)と、他の選択肢を検討すべき人(向いていない人)
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提供:Edifier
Edifier M60の基本スペックと特徴
製品概要テーブル(スペック一覧)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | Edifier M60 |
| 総出力 | 66W(高音15W×2+中低音18W×2) |
| サイズ(片側) | 100×168×147mm |
| 重量(片側) | 3kg以上 |
| ハイレゾ対応 | 24bit/96kHz(USB-C接続時) |
| 入力系統 | USB-C、Bluetooth 5.3 (LDAC対応)、AUX |
| 周波数応答 | 58Hz-40kHz |
| 主要技術 | DSP処理、Texas Instruments クラスDアンプ |
| 付属品 | 15度傾斜専用スタンド、4芯マルチケーブル |
| 受賞歴 | VGP2025 金賞&コスパ大賞 |
開封レビューとデザイン性
M60の特筆すべき点は、その驚異的なコンパクトさと、そこから想像できない重厚な音質のギャップです。
一般的なPCスピーカーよりも一回り小さいサイズ(幅10cm)でありながら、片側3kg以上の重量があり、この物理的な重さがパワフルな音の振動をしっかりと受け止めています。
ミニマルで洗練されたデザイン

デザインは、ミニマルでエレガント。シンプルで飽きのこないデザインは、ミニマルなデスク環境を好む方に最適です。

目立つLEDライトなどの装飾がなく、PCデスクの美観を損ないません。

背面もかなりシンプル!
15度傾斜の専用アルミスタンドが付属

付属品として、15度傾斜のアルミ製専用スタンドが同梱されているのは非常に大きなメリットです。
このスタンドを使用することで、音がリスニングポジション(耳の位置)にまっすぐ届きやすくなり、音の定位感を向上させることができます。
高音域の表現力:伸びやかでクリア

M60は、1インチのシルクドームツイーターを搭載しており、周波数応答は40kHzまでをカバーしています。これはハイレゾ音源が持つ空気感や微細なニュアンスを表現できるってことです。
実際にハイレゾ音源のボーカル曲を聴くと、高音域は非常にクリアで伸びやか。刺さるようなキンキンした音ではなく、自然で心地よい響きがあり、繊細なアコースティックギターの音なども埋もれずに聴き取れます。
中低音域のバランスと「こもり」の検証

ミッドバスには3インチのロングストロードライバーを採用し、総出力66Wというコンパクトスピーカーとしては群を抜いたパワーを誇ります。
特にボリュームを上げると、ベースラインがボワンボワンと響いて、正直最初は「あれ、期待していたのと違うかも」と感じました。これはコンパクトな筐体の物理的な制約や、設置場所による反射が原因だと思われます。
色々調べて行った対策は、専用アプリのEQで低域を-2dBほどカットし、付属のスタンドを使って壁から離して設置したところ、低音の締まりが格段に改善されました。
USB-C vs Bluetooth vs AUX 音質比較
| 接続方式 | 音質評価 | 特徴 | 推奨用途 |
|---|---|---|---|
| USB-C | 最高音質 | 24bit/96kHzのロスレス伝送、遅延なし | PC作業、ハイレゾ音楽鑑賞 |
| Bluetooth 5.3 | 高音質 (LDAC) | ワイヤレスハイレゾ対応、手軽さ | スマホでの音楽鑑賞 |
| AUX | 標準音質 | アナログ接続、汎用性 | テレビ、ゲーム機など |
USB-C接続は、内蔵DACを最大限に活用でき、ノイズレスでクリアなサウンドをPCから引き出す推奨接続方法です。
BluetoothはLDACコーデックに対応しているため、Androidスマホユーザーであればワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質を楽しむことができます。
誰におすすめ?向いている人・向いていない人
M60が最適な5つのタイプ(買うべき人)
デスクスペースが限られている方

片側幅10cmという驚異的なコンパクト設計は、モニター下の狭いスペースにも無理なく設置できます。
27インチモニターの下にピッタリ収まりました。圧迫感がなくて、デスクが広々使えます。
USB-C一本でシンプル接続したい方

PCとの接続にUSB-Cケーブル一本で完結し、別途DACやアンプを用意する必要がありません。配線を最小限にしたい方に最適です。
ケーブル1本だけなので、デスク周りがすっきりしました。電源ケーブルは必要ですが、それでも以前より断然シンプルです。
マルチデバイスで使いたい方

PC(USB-C)、スマホ(Bluetooth LDAC)、テレビ(AUX)と3系統の入力に対応しており、切り替えが容易です。
昼間はPCで仕事、夜はスマホで音楽、週末はゲーム機で映画と、色々な使い方ができて重宝しています。
ハイレゾ入門したい方

2万円前後という価格で、VGP金賞の評価と24bit/96kHzのハイレゾ体験が手に入ります。
ハイレゾって何が違うの?という状態でしたが、M60で初めて聴いて納得しました。音の情報量が全然違いますね。
2万円でベストなコスパを求める方

同価格帯では考えられない66Wの高出力と、アルミ製スタンドなどの充実した付属品は、長期投資として高い価値があります。
この価格でこの音質と機能性なら、文句なしのコスパです。VGP受賞も納得できます。
他の選択肢を検討すべき5つのケース
重低音・大音量が最優先の方

サイズ的な制約から、映画館のようなド迫力の超重低音は物理的に限界があります。(サブウーファー追加するといいかもしれませんね)
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モニタースピーカーとして使いたいプロ

正確な音像や左右バランスが求められる音楽制作・ミックス用途には、Edifier MR3/MR4の方が適しています。
細かい音質調整をしたい方

専用アプリでのEQ調整の可変範囲が±3dBと狭く、大幅な音質カスタマイズには向いていません。
LDAC非対応のスマホユーザー

iPhoneユーザーなど、LDAC非対応機種ではBluetoothの音質がSBCコーデックなどに制限され、M60の本来の性能を発揮できません。
予算が1万円以下の方
予算を1万円以下に抑えたい場合は、Creative Pebble Proなど、別の価格帯の製品を検討すべきです。
競合製品との徹底比較
M60 vs Creative Pebble Pro
| 項目 | Edifier M60 | Creative Pebble Pro |
|---|---|---|
| 価格 | 約19,000円 | 約10,000円 |
| 音質 | 明確に上 | 価格なりの音質 |
| ハイレゾ対応 | ◯(24bit/96kHz) | × |
| USB-C接続 | ◯(高音質伝送) | ◯(給電) |
| 総出力 | 66W | 非公開(低出力) |
結論: 追加の1万円で音質の次元が変わります。ハイレゾ体験と高出力を求めるならM60が長期投資として価値あり。
M60 vs Edifier MR3/MR4(同メーカー内での棲み分け)
| 項目 | M60 | MR3 | MR4 |
|---|---|---|---|
| 用途 | リスニング特化 | モニター寄り | モニター用途 |
| USB-C接続 | ◯(ハイレゾ) | × | × |
| Bluetooth | LDAC対応 | × | × |
| サイズ | よりコンパクト | やや大きい | やや大型(幅14cm) |
結論: USB接続でシンプル構成とハイレゾ、Bluetoothの手軽さを求めるならM60。音楽制作や外部DACを持っているならMR3/MR4。
価格帯別おすすめ一覧表
| 価格帯 | おすすめ製品 | 評価ポイント |
|---|---|---|
| 1万円以下 | Creative Pebble Pro | 圧倒的なコスパ。手軽に始めるならこれ。 |
| 1-2万円 | Edifier M60, MR3 | ハイレゾ対応と高出力。バランス最強。 |
| 2-3万円 | Edifier MR4 | モニター用途やXLR/TRS接続対応が必要なら。 |
| 3万円以上 | Audioengine A2+ | デザインや音質の更なるこだわりを求めるなら。 |
正直レビュー|M60の欠点と対処法
欠点1:低音の「こもり」問題

欠点の詳細: 特に低音のボリュームを上げすぎると、低音が不自然に膨らみ、こもって聴こえることがあります。
対処法:
- EQで低域を若干カット(-1〜-2dB程度)し、中音域のクリアさを確保する
- 付属の15度傾斜スタンドを必ず使用し、低音の反射を軽減する
- スピーカー背面を壁から最低10cm以上離して設置する
これらの対策をしたら、低音がタイトになって、全体のバランスが格段に良くなりました。
欠点2:Bluetooth接続時の遅延

欠点の詳細:
- Bluetooth接続時は、動画視聴で口の動きと音声のズレが発生する可能性があります。ゲームやライブ配信には有線接続推奨です。
Bluetooth接続でYouTubeを見ていると、わずかに映像と音声がズレてるかも?と感じる時があります。音楽を聴く分には問題ないですが・・
対処法:
- 動画やゲームにはUSB-C接続を使用することをおすすめします
セットアップガイド|最高の音質を引き出す設定
物理的な設置のコツ
M60の最高の音質を引き出すには、「設置場所」が最も重要です。
スタンド活用

付属の15度傾斜スタンドを必ず使用し、ツイーターの音が耳の高さに直接向くように設置します。
スタンドを使うだけで、音の聴こえ方が劇的に変わりました。
理想的な配置

スピーカーとスピーカーの間隔、そしてスピーカーと耳までの距離が正三角形になるように配置するのが理想的だそうです。
正三角形配置を意識すると、ステレオ感が格段に向上しました。
壁からの距離

背面のバスレフポートからの反射を避けるため、スピーカーの背面を壁から最低10cm以上離しましょう。
壁にピッタリくっつけていたときは低音がこもっていましたが、離したらスッキリしました。
アプリでのEQ設定

専用アプリ「EDIFIER ConneX」を使えば、手元で音質の調整が可能です。
低音調整
低音(BASS)を-1〜-2dBに設定し、低音のこもりを改善するのがおすすめです。
高音調整
高音(TREBLE)を+1dB程度に調整すると、高音域のクリアさが際立ち、より爽快なリスニング体験が得られます。
よくある質問(FAQ)
Q1: ゲーム用途に適していますか?
A: USB-C接続であれば、遅延はほぼゼロなのでゲームにも十分使えます。ただし、FPSなどで正確な音の方向を聴き分ける必要がある場合は、ヘッドセットの方が有利です。
Q2: Macとの相性はどうですか?
A: Mac OSとの相性は良好です。USB-C接続ができる製品なら問題なく使用できます。
Q3: サブウーファーを追加できますか?
A: M60にはサブウーファー出力端子がないため、直接接続はできません。より重低音を求める場合は、別途サブウーファーをAUX分配する必要があります。
Q4: 保証期間はどのくらいですか?
A: Edifier公式サイトでは、通常2年間の保証が提供されています。購入時は必ず保証内容を確認しましょう。
Q5: 電源オン/オフは自動ですか?
A: USB-C接続時は、PCの電源に連動して自動でオン/オフされます。ただし、Bluetooth接続時は手動での操作が必要です。
まとめ|M60を買うべき人、避けるべき人
Edifier M60は、「コンパクトさ」「ハイレゾ対応」「高出力」「コスパ」の4つの要素を最高レベルで両立させた、2025年におけるデスクオーディオの決定版の一つです。
| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 音質 | ★★★★☆ 4.2/5 |
| コスパ | ★★★★★ 4.8/5 |
| デザイン | ★★★★☆ 4.3/5 |
| 機能性 | ★★★★☆ 4.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.3/5 |
こんな人におすすめします
| 推奨度 | こんな人におすすめ |
|---|---|
| ✅ 強く推奨 | デスクスペースが限られている方
USB-C一本で高音質を求める方 ハイレゾ入門者 |
| △ 条件付き推奨 | 重低音好き(EQ調整とスタンド使用がおすすめ)
サブウーファーも検討を |
| ❌ 非推奨 | モニタースピーカーとして使いたい方
予算が1万円以下の方 |
Edifier M60は、デスクオーディオへの投資として最もコストパフォーマンスが高く、満足度の高い選択肢となるんじゃないかなと思います。
VGP金賞とコスパ大賞のダブル受賞という信頼性を判断基準に、ぜひ最高のデスクオーディオ体験を始めてみてください。
低音のこもりなど、いくつかの欠点はありますが、適切な設定と設置の工夫で十分に改善可能です。この記事で紹介した対処法を参考に、M60の真の実力を引き出してください。




