SOUNDPEATS Air5 Pro+は、1万円台で手に入るMEMSドライバー搭載の完全ワイヤレスイヤホンです。
ただ、全員に手放しでおすすめできるかというと、正直そうでもありません。
良かった点も気になった点も含めて、実際に使い込んだ感想を書いていきます。
提供:SOUNDPEATS
SOUNDPEATS Air5 Pro+の特徴を30秒で解説
Air5 Pro+は、SOUNDPEATSのフラッグシップモデルとして2025年10月に発売された完全ワイヤレスイヤホン
です。
最大の特徴は、xMEMS製のMEMSドライバーと10mmダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッド構成にあります。
MEMSドライバーは半導体プロセスで製造されるシリコン製の振動板を持っていて、従来のBA型ドライバーと比べて約4倍の応答速度と極めて低い歪みを実現しています。
中高域をMEMSが、低域をダイナミックドライバーが担当して、それぞれの得意帯域をしっかりカバーする仕組みですね。
Qualcommの最新チップQCC3091を搭載していて、LDAC、aptX Lossless、LE Audioといった主要な高音質コーデックにすべて対応しています。
Hi-ResとSnapdragon Soundのダブル認証も取得済みです。
ANC性能もブランド史上最高の-55dBで、AIが環境に合わせてリアルタイムに最適化するアダプティブ方式を採用しています。
スペック表

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドライバー | xMEMSドライバー + 10mmダイナミックドライバー |
| パワーアンプ | XAA-2000 Aptos Class-H(xMEMS専用) |
| Bluetoothチップ | Qualcomm QCC3091 |
| Bluetoothバージョン | 5.4 |
| 対応コーデック | SBC / AAC / LC3 / LDAC / aptX / aptX Adaptive / aptX Lossless |
| ANC | AI適応型(最大-55dB) |
| 再生時間(単体) | 約6時間(AAC / 60%音量) |
| 再生時間(ケース込み) | 約30時間 |
| 急速充電 | 10分充電で約2時間再生 |
| 重量(片耳) | 約5g |
| 重量(ケース込み) | 約51g |
| 防水 | IPX5 |
| マルチポイント | 対応 |
| ゲームモード | 対応(60ms低遅延) |
| マイク | 片側3基(計6基)+ AI通話ノイズキャンセリング |
| 認証 | Hi-Res / Snapdragon Sound / LE Audio |
| 受賞 | VGP2025 SUMMER 金賞 |
| 価格 | 15,380円(税込) |
※VGPは、日本最大級のオーディオビジュアル機器アワードです。
音質レビュー:MEMSドライバーの実力を試してみた

正直に言うと、届いたときは半信半疑でした。1万円台のイヤホンにMEMSドライバーを積んで、本当にまともな音が出るのかなと。
その不安は最初の1曲で消えました。
中高域の透明感がとにかく印象的
まず驚いたのが、ボーカルの質感です。女性ボーカルの高音域がスッと伸びていく感覚があるのに、耳に刺さる嫌な感じがまったくありません。
BAドライバー搭載のイヤホンにありがちな金属的な硬さやシャリつきがなくて、温かみのある柔らかい高音が出ます。
シリコン製の振動板は従来のドライバーより圧倒的に軽くて、応答速度が速いんですよね。
そのおかげで音の立ち上がりと立ち下がりが正確で、ピアノのアタック音やハイハットの余韻が綺麗に分離して聴こえます。
低音は量より質で勝負するタイプ
低音はドンシャリ系ではありません。
ズンズン響くタイプを期待していると、最初はおとなしく感じるかもしれません。
ただ、聴き込んでいくとベースラインの輪郭がしっかり見えて、キックドラムに厚みがあることに気づきます。
PUとPEEK素材を組み合わせたハイブリッド振動板のおかげで、量感と解像度のバランスがうまく取れている印象です。
EDMやヒップホップでも低音の沈み込みに不足は感じませんでした。
ただ、重低音のド迫力を最優先にする方には、もう少し低域寄りのチューニングのイヤホンのほうが合うかもしれません。
音場の広さと定位感
空間表現は、この価格帯としてはかなり優秀です
。
クラシックやライブ音源を聴くと、楽器の配置が左右だけでなく前後にも広がる感覚があります。
専用のClass-Hアンプ(XAA-2000 Aptos)がxMEMSドライバーの解像度を最大限に引き出しているんだと思います。
LDAC接続時は特に情報量が増えて、空気感や倍音の細部まで自然に再現されます。
aptX Losslessなら理論上はCDクオリティのロスレス伝送が可能で、Bluetoothとは思えないレベルの音が楽しめますよ。
ANCの実力:-55dBは数字通りに効くのか
SOUNDPEATS史上最高の-55dBという数値がどこまで体感できるか、実際にいくつかの環境で試してみました。
電車内での使用感
完全に無音になるわけではありませんが、音楽を流していれば走行音はほぼ気にならないレベルまで下がりました。
アナウンスの声はうっすら聞こえる程度なので、降車駅を聞き逃す心配も少ないと思います。
カフェ・コワーキングスペースでの使用感
周囲の会話や食器の音が明確に小さくなります。
完全な静寂にはなりませんが、作業に集中できるレベルには十分到達していました。
AIアダプティブ方式なので、ノイズレベルの変化に対応してくれるのが地味に便利です。
手動で切り替える手間がないのは思った以上に快適でした。
外音取り込みモード
専用アプリ PeatsAudio から外音取り込みモードに切り替えると、イヤホンをつけたまま普通に会話ができます。
コンビニのレジや駅のホームで、いちいちイヤホンを外さなくて済むのはやっぱり楽ですね。
ただ、外音取り込み時に高域がやや強調される傾向があって、環境音が少しシャリっと聞こえることがありました。
気になるほどではないんですが、自然さという点ではもう一歩かなと感じた部分です。
ゲームモード(60ms低遅延)を試してみた

ゲーマーとしてはここが気になるポイントでした。
Air5 Pro+には60msの低遅延ゲームモードが搭載されています。
YouTubeやNetflixの動画視聴でも、口の動きと音声のズレは気になりませんでした。
本格的なFPSで使うなら有線イヤホンか、FPSに特化した2.4GHz接続のゲーミングイヤホンをおすすめしますが、ゲームも音楽もこなしたいマルチユース派には十分使えるレベルだと思います。
装着感とバッテリー

装着感は軽くて安定しています
片耳約5gという軽さは、数字以上に快適です。
イヤーチップはS/M/Lの3サイズが付属していて、自分の耳に合ったサイズを選べば遮音性も高まります。
カナル型ですが浅めの装着感で、耳の奥まで押し込む必要がありません。
3時間以上連続で使っても耳が痛くなることはなかったです。
ランニングなど激しい動きには不向きかもしれませんが、通勤やデスクワークには最適なフィット感だと思います。
バッテリーは実用十分です
公称値はAAC接続・60%音量・通常モードで単体6時間、ケース込み30時間です。
ただ、LDAC接続・ANC ONで使うと、体感では4時間前後まで短くなります。
ここは高音質コーデック使用時のトレードオフとして理解しておいたほうがいいですね。
とはいえ、通勤往復2時間+昼休み30分くらいの使い方なら、1日余裕で持ちます。
10分充電で2時間再生できる急速充電にも対応しているので、朝の支度中にケースに入れておけば出先で電池切れを心配することはまずありません。
通話品質とマルチポイント
片側3基、合計6基のマイクとAI通話ノイズキャンセリングの組み合わせで、通話品質はかなりクリアです。
駅のホームや交通量の多い道路沿いで通話テストをしてみたんですが、相手側からは風切り音や環境音がかなり抑えられた状態で聞こえていたそうです。
マルチポイント接続にも対応しているので、スマホとPCを同時接続しておけます。
テレワーク中にPCで音楽を聴きながら、スマホに着信があれば自動で切り替わってくれます。この便利さは一度体験すると戻れなくなりますよ。
気になった点・デメリット

良い点ばかり書いても参考にならないので、正直に気になった点も挙げておきます。
装着検知がない
イヤホンを耳から外しても自動で再生が止まりません。
AirPods Proなどでは当たり前の機能ですが、Air5 Pro+には搭載されていないんですよね。
この価格帯では仕方ないとも言えますが、一度装着検知に慣れていると地味に不便を感じる場面があります。
ケースの質感はプラスチック感が強い
イヤホン本体のデザインは悪くないんですが、充電ケースはマットなプラスチック素材で、高級感はあまりありません。
手に取ったときの所有欲という点では、3万円クラスのイヤホンケースには及ばないです。機能に影響はないんですけど、見た目にこだわる方は気になるかもしれません。
LDAC使用時のバッテリー消費
先ほども触れましたが、LDAC + ANC ONだと再生時間が公称値より短くなります。
音質を最優先にするとバッテリーがトレードオフになるのは、この価格帯に限った話ではありませんが、長時間フライトなどで使う場合はAAC接続に切り替えるなどの工夫が必要です。
iPhoneではLDAC・aptX系が使えない
これはAir5 Pro+の問題ではなくApple側の制限ですが、iPhoneユーザーはAAC接続のみになります。
AACでも十分に良い音は出ますが、Air5 Pro+のポテンシャルをフルに引き出すにはAndroid端末やaptX Lossless対応のスマートフォンが必要です。購入前にこの点は必ず確認しておいてくださいね。
競合モデルとの比較
| 項目 | SOUNDPEATS Air5 Pro+ | EarFun Air Pro 4+ | Anker Soundcore Liberty 5 |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 15,380円 | 13,990円 | 14,990円 |
| ドライバー | MEMS + 10mm DD | 11mm DD + 6mm マイクロプレーナー | 11mm DD + ACAA 3.0 |
| ANC | -55dB | -50dB | -50dB |
| コーデック | LDAC / aptX Lossless / LC3 | LDAC / aptX Lossless / LC3 | LDAC / aptX Adaptive / LC3 |
| バッテリー(単体) | 約6時間 | 約7.5時間 | 約10時間 |
| 重量(片耳) | 約5g | 約5.2g | 約5.8g |
| ゲームモード | 60ms | 55ms | 非公開 |
| 装着検知 | なし | あり | あり |
音質重視ならAir5 Pro+が一歩リードしていると感じます。MEMSドライバーの解像度と高域の自然さは、この価格帯では唯一無二です。ANC性能も-55dBと最も強力なので、静かな環境で音楽に没入したい方には最適だと思います。
一方、バッテリー持ちを重視するならAnkerのLiberty 5が強いです。装着検知が欲しいならEarFun Air Pro 4+かLiberty 5を選んだほうが日常使いの快適さは上がりますね。どれも一長一短あるので、自分がどの要素を最優先にするかで決めるのが良いと思います。
どんな人におすすめ?
おすすめできる人
音質を最優先にしたいけど、3万円クラスのイヤホンには手が出ないという方にぴったりです。
通勤電車やカフェでANCを効かせて音楽に集中したい方にも向いています。
Androidスマホを使っていてLDACやaptX Losslessの恩恵をフルに受けたい方、テレワークで通話とBGMのリスニングを1台で済ませたい方にもおすすめです。
おすすめしにくい人
重低音のドンシャリサウンドが好きな方には、チューニングの方向性が合わないかもしれません。
装着検知が必須な方や、iPhoneメインでLDACの恩恵を受けられない方(ただしAACでも十分な音質は出ます)、FPSゲームの競技用イヤホンを探している方には、別の選択肢のほうが満足度は高いと思います。
まとめ:1万円台で手に入る本物のHi-Fiサウンド
SOUNDPEATS Air5 Pro+は、MEMSドライバーという新しい技術を1万円台のイヤホンに落とし込んで、実際に体感できるレベルの音質向上を実現した製品です。
高域の透明感と温かみ、低域の深みとキレ、そして空間表現の広さ。このバランスは、正直2万円台のイヤホンと比較しても引けを取らないと感じました。-55dBのANC、主要コーデック全対応、マルチポイント、60ms低遅延モードと、機能面でも抜かりがありません。
装着検知がないことやケースの質感など、細かな部分で上位価格帯のイヤホンとの差はあります。それでも、1万5千円という価格でこの完成度は驚異的です。VGP2025 SUMMER金賞の評価は、使ってみて納得できました。
音にこだわりたいけど予算は抑えたい。そんな方にとって、Air5 Pro+は現時点で最も有力な選択肢の一つだと思います。
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よくある質問(FAQ)
Q. iPhoneでも使えますか?
使えます。ただしiPhoneはLDACやaptXに非対応のため、AAC接続になります。AACでも十分に高音質ですが、Air5 Pro+の実力をフルに発揮させたいならAndroid端末がおすすめです。
Q. ANCをONにすると音質は変わりますか?
わずかに変化しますが、音質が劣化すると感じるほどではありません。ANC ON時でも音場の広さや解像感はしっかり保たれています。
Q. 耳が小さくてもフィットしますか?
イヤーチップはS/M/Lの3サイズが付属しています。Sサイズなら耳の小さい方でも快適に装着できるはずです。専用アプリで装着テストもできるので、購入後に確認してみてくださいね。
Q. MEMSドライバーって何がすごいんですか?
半導体プロセスで製造されるシリコン製の振動板を使ったドライバーです。従来のBA型より約4倍速い応答速度を持っていて、歪みが極めて少ないのが特徴です。金属的な刺さりがなく、繊細で温かい高音を再現できます。
Q. 防水性能はどのくらいですか?
IPX5に対応しています。雨や汗には耐えられますが、水没には対応していません。シャワーを浴びながらの使用や、プールでの使用は避けてください。
Q. EarFun Air Pro 4+とどっちがいいですか?
音質重視ならAir5 Pro+、バッテリーと装着検知を重視するならEarFun Air Pro 4+がおすすめです。ANC性能はAir5 Pro+のほうが-55dBと上回っています。


